このブログは 2020 年 12 月 9 日に行われたウェビナー(こちらから録画をご覧いただけます)を元に作成しています。
本記事では、弊社 Smartly.io が世界中のマーケターの方に行った 2021 年の展望についてのアンケート調査をまとめたインサイトを紹介しています。
まず最初のトピックとして、ディスプレイ・モバイル・SNS 広告への投資のペースが加速しているという結果をご紹介します。検索広告については当然皆さんやられているかと思いますが、その他にディスプレイ広告、中でも特にモバイル広告・ SNS 広告の成長が加速しているというデータが出ています。SNS 広告に割かれている予算はかなり大きく、特に Facebook と Instagram が出稿先として大きな割合を占めています。
具体的には、 74% のマーケティングチームが、予算の 3 分の 1 以上を SNS 広告に費やしています。その中でも、 Facebook 、 Instagram に最も多くの予算が費やされています。
Facebook、Instagram には、9 割以上の広告主が出稿していて、Twitter、Linkedin と続きます。グローバルで見ると、Linkedin、TikTok、Pinterest、Snapchat にも実は少なくない数の広告主が出稿しているということがわかります。
Facebook、Instagram に多くの予算が割かれていると述べましたが、『ROAS (広告費用対効果) が高いプラットフォームはどこですか』と質問をしたところ、Instagram が逆転しました。
来年の計画については、多くのマーケターが SNS 広告の予算を増やそうと計画しています。Pinterest、TikTok あたりは『まだ使っていません』、『変化させません』という回答が多いのですが、Facebook については 4 分の 3 の広告主が『2021 年に予算を増やす』と回答しています。
予算や投資を加速させて、成長を加速させていこうというマーケターが、かなりの数いるということが見て取れると思います。
『2021 年に向けてどういうチャレンジをしていこうと思っていますか』という質問に対して、一番多かった回答が、『広告チームとクリエイティブチームのコラボレーションをより緊密にしていきたい』というものでした。
それ以外には、『SNS 広告の予算の増加』、『マーケティングチームの規模拡大』、『SNS 広告のインハウス化』といった回答が 30% 以上でした。『SNS 広告ツールに投資したい』と答えた広告主も 30% いました。
マーケティングチームとクリエイティブチームの連携については、56% の広告主が『今よりも密接に協業する必要がある』と回答しています。
また、広告の自動化を視野に入れている広告主も多いです。72% の広告主が『SNS 広告の運用において手動で手間のかかるプロセスがある』と回答しています。
具体的には『かなりの量の広告クリエイティブが必要なので、既にあるアセットをいかに活用していくかが大きなチャレンジだ』と答えている方もいました。
そんな中で 8 割強の広告主が『一連のプロセスの少なくとも一部を自動化することに興味がある』と回答しています。
『自動化を既にやっていて成功している』広告主は 6% とまだ少なく、『一部自動化しているが改善が必要』と回答した広告主も 7% という結果でした。
『余った時間や労力を使って、キャンペーンの成果の見直し、今までできていなかった取り組みの再構築などに時間を使いたい』という意見が実際にありました。また、『ユーザーの行動やオーディエンスデータの分析を、空いたメンバーや時間で行いたい』というマーケティング部門・デジタル部門からの声もありました。
本日のまとめです。
2020 年の現状としては、Facebook に最も多くの予算が割かれている一方で、ROAS が最も高いのは Instagram でした。
80% 以上の広告主が『自動化やワークフローの改善に興味がある』と回答しており、広告運用チームとクリエイティブチームの間での協業に課題を持っているという方が、一番多くいました。
来年に向けた改善のヒントとして、自動化のツールの導入や、自社での開発によって、競合優位性を築くということが挙げられます。
『データ収集』『ターゲティング』『パーソナライズ』『チーム間での連携強化』によってより高いパフォーマンスを実現することは、世界の広告主が目指しているところです。ぜひ皆さんも、来年に向けてのチャレンジを考えていただけたらと思います。
